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「出版業界の崩壊」説は本当か?

約 2 分
「1997年から売上の減少が止まらず、出版業界の崩壊が始まった。

唯一2004年度だけは前年比プラスになったものの、1997年から毎年、前年比マイナスが続いている。」

こんな「出版業界の崩壊」のニュースや記事を、時々見ることがある。

出版不況

 

しかし、この言説は、『出版指標年報』や『出版年鑑』をもとにした出版統計から語られていることに注意しなければならない。

これらの統計は、取次の大手である「トーハン」のデータを使った数字しか反映されていないからだ。

つまり、出版社が直販で売った本やアマゾンなどを通してオンラインで売った本は、上記の出版統計に入っていないのである。

また、電子書籍の売上も含まれていないし、著作権や商標権を活用したビジネスやキャラクタービジネスの売上も反映されていない。

 

「出版業界の崩壊」というより、「出版業界のビジネスモデルの激変」が起きていると言っていいだろう。

 

結論

「〇〇統計」といった数字は、疑ってかかるべし!

小室真司

About The Writer

小室 真司
年 代 : 1970年代前半 生まれ
性別 : 男性
専 門 : メディア事業運営
趣 味 : 人文社会科学系の読書
好きな言葉 : メディアはメッセージである

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