学問の学び方
自分にとって初めての学問領域を学ぼうとした際に、私は最初に体系図を見てから勉強することにしている。 なぜなら、勉強する順番を決めるためだ。
例えば法律を勉強しようと思ったときは、まず、「法学」から入る。 次に「法哲学」や「法社会学」といった法学に関連する学術書を読む。 そして、「憲法」「民法」「刑法」を学び、それから、「商法」「民事訴訟法」「刑事訴訟法」というふうに勉強していく。
その学問の根本概念から入り、基本を学び、応用領域や下位カテゴリーに進むわけだ。 体系的に学ぶには、体系図の上位概念から勉強していくのが効率的である。 この勉強方法は、大学生や大卒者であれば、知っていなければならない基本中の基本である。
法 哲 学 | 法 学 | 法社会学 | |||||
憲 法 | |||||||
民 法 | 刑 法 | ||||||
商 法 | 民事訴訟法 | 刑事訴訟法 |
メディア学の学び方
では、メディア学の場合は?
. . 体系図はない。 正確に言えば、経済学や法学の体系図のような、多くの人が認めている体系図はない、ということだ。
歴史の浅い学問や応用科学においては合意が難しく、学者によって意見が違ってくるのである。 そのうえ、メディア学が対象とする領域は広すぎるため、当然のこととも言える。
メディア学の正しい学び方など存在しないのであるが、それでも最初に読むべき本というものは存在する。
最初に読むべき3冊、メディア学入門テキスト(参考書)
よくわかるメディア・スタディーズ 伊藤 守 編著 ミネルヴァ書房 2009-03-01
メディア文化論ーメディアを学ぶ人のための15話 改訂版 吉見 俊哉 有斐閣アルマ 2012-12-15
はじめてのメディア研究ー「基礎知識」から「テーマの見つけ方」まで 浪田 陽子・福間 良明 編集 世界思想社 2012-04-20
結 論
上記の3冊は、メディア学の基本的なことが網羅されている。 本の中では数多くの良著も紹介されているので、それらをむさぼるように読むべし!
小室 真司