そう思ったのは、小学5年生の頃だ。
それまでは、漫画家になりたかった。
ノートにマンガを描き、クラスの友達に見せて喜んでいたものだ。
だが、悲しいかな絵の才能がない。
「いや、ボクの周りには家族を含め、絵心がある人がいないから仕方がない」
「小説を書く作家なら可能性があるかも」と考えた。

甘かった。
当然、そんな淡い期待はすぐに無くなり、全く小説を書かなくなる。
父は理系の大学を卒業している。
マンガや小説を馬鹿にするような人だった。
ボクは自然と親の意見に従い、学校の勉強を重視するようになった。
それから30年以上が経った今、小説の書き方を勉強し始めている。
5人以上のプロ作家に、どうしたら作家になれるかを聞いた。
全員が共通して言うセリフがある。
それは・・・
「書き続けること」
ボクは作家になりたい。
咲花戻紀